サンシャインシティ世界のらん展2024

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MAINE(mynaturescape)です。生き物が好きで熱帯魚飼育や植物を育てるのが趣味です。主に全国の植物イベント情報を発信します。週末はショップ巡りをしていてその時の様子はYouTubeで公開しているのでぜひ見てみてください!熱帯魚歴15年以上、植物歴2年

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訪問日:2024.1.7
所在地:東京都豊島区東池袋3丁目1−4 サンシャインシティ 文化会館ビル

展示株の圧倒的ボリューム-約800株の洋蘭展示が来場者を魅了

2024年の世界のらん展では、関東近隣から寄せられた約800株もの洋蘭が展示されました。これは国内屈指の規模で、初夏を中心に咲き揃う品種改良蘭から原種まで、多彩な株を一堂に比較鑑賞できる機会です。

特に注目された「タケノコ蘭(カタセタム属)」の特別展示では、交配により黒に近い濃色や、太いバルブの姿を見比べられるなど、蘭の形や色彩の幅広さを伝えていました。 会場入口から芳香が漂い、歩を進めるごとに次々と異なる花形や香りが現れ、蘭の「多様性」という植物の本質を五感で感じられる場所でした。

このらん展では「カタセタム属と仲間たち−タケノコ蘭のイロハから最新状況まで」というテーマ展示が設けられ、特定属を深く知る機会となっていましたI

普通の園芸イベントでは扱いきれない専門性の高い蘭に焦点を当てることで、訪問者はただ鑑賞するだけでなく、その品種の歴史、交配の傾向、育て方の難易度などを実物と共に理解できます。

最新の改良品種から原種の自然な美しさまでを含み、植物としての蘭の進化や魅力を体系的に体験できる展示構造は、植物好きにとって極めて興味深い内容です。

多彩な出店社と販売植物の幅広さ

展示株約800株に加えて、国内外から多数の販売ブースが出店し、洋蘭以外にも様々な植物を取り扱っていました。らん展名ではあるものの、観葉植物、山野草、食虫植物、多肉植物、熱帯植物、さらには園芸資材に至るまで幅広く扱われ、蘭以外の熱帯系植物ファンにも楽しめる構成でした。ショップごとに専門性が異なり、蘭の交配品種を扱う店、珍しい原種を専門とする店、また着生植物やサボテン・ブロメリアの店など多様性に富んでいました。植物の販売を通して好きな品種を購入できる点は、植物好きにとって魅力的です。

海外からの出展がもたらす多様性と新しい植物との出会い

「世界のらん展」の大きな魅力のひとつは、海外からの出展者が参加していることによる、植物との新たな出会いにあります。国内ではなかなか目にすることのない希少な原種や、現地でしか育たないような珍しい洋蘭、熱帯植物などが実際に展示・販売され、訪れた人々にとってはまさに“未知との出会い”の場となっていました。特に、タイや台湾、インドネシアなど蘭の育成に適した気候を持つ地域のブースでは、湿度や光の加減など独自の育成スタイルが紹介されており、単なる植物の輸入では得られない“現地の育て方”も垣間見える貴重な機会でした。

タンクブロメリアが抜き萎え状態で売っているのはまさに海外のよう

タンクブロメリアとは?

タンクブロメリアは、パイナップル科ブロメリア属(Bromeliaceae)の植物の中でも、葉の付け根に水を貯める構造をもつ種類の総称です。代表的な品種にはネオレゲリア(Neoregelia)やエクメア(Aechmea)などがあり、ロゼット状に広がる葉の中央に“タンク”と呼ばれるくぼみができ、そこに雨水や朝露をためて吸収します。このユニークな構造から「タンク系ブロメリア」とも呼ばれます。

その姿は非常に装飾的で、葉に鮮やかな赤や紫、斑模様が入るものも多く、インテリアやテラリウム、ドライガーデンのアクセントとして人気があります。また、中心から突き出すように咲く花も見応えがあり、観賞価値の高い植物です。

育て方のポイントは、直射日光を避けた明るい半日陰の環境で育てること。風通しのよい場所を好み、暑さに強く、室内でも比較的育てやすいのが特徴です。水やりは、タンク部分に水を注ぐのが基本ですが、常に水を溜めすぎると腐敗の原因になるため、定期的に水を入れ替えることが重要です。また、鉢土は湿りすぎないように注意し、通気性のよい用土を使用すると根腐れを防げます。

エキゾチックな見た目と独特な構造を持つタンクブロメリアは、植物に個性を求める方や、珍しい品種をコレクションしたい方にぴったりの観葉植物です。

また、海外ブースでは英語や現地の言葉で直接説明を受ける場面もあり、植物という共通言語を通じて国境を超えたコミュニケーションが生まれるのも印象的です。育て方のアドバイスを直接受けたり、珍しい品種の入手ルートを知ったりと、国内イベントにはない国際的な広がりを体感できるのは、まさにこのイベントならではの醍醐味といえるでしょう。

さらに、こうした海外出展によって日本国内の蘭栽培の幅も広がっており、一般ユーザーだけでなく育種家や専門家にとっても学びの場になっています。異なる気候や栽培文化を持ち込むことで、植物との関わり方そのものに新たな視点を与えてくれるこの国際的な交流は、「世界のらん展」が単なる展示販売イベントに留まらない理由のひとつです。

2024年の「世界のらん展」は、約800株もの洋蘭という圧倒的な展示規模と、カタセタム属などテーマ性ある品種への焦点、多彩な販売店舗、実践的なワークショップと栽培教室、そして栽培スタイルを楽しむ展示といった、植物ショップとしての多様な魅力を併せ持っていました。

蘭そのものの奥深さを存分に楽しめる会場というだけでなく、植物を日常に取り入れるための知識と感性を得られる場所として、非常に価値あるイベントだったといえます。

植物愛好家はもちろん、園芸初心者にも幅広くおすすめできる、蘭を通じた“植物ショップ”体験となっていました。

毎年開催されているイベントですので、気になった方はぜひ行ってみてください!

植物全然詳しくない初心者の方にこそ行って欲しいイベントですし、園芸店で買うよりだいぶお得に買えますよ!
Youtubeでも動画を公開していますので、ぜひ覗いてみてくださいね。

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